バレエの歴史
バレエは歌詞や台詞を伴わない芝居要素も含んだ舞台舞踊です。 その歴史はとても長く、イタリアで生まれ、フランスで育ち、ロシアで完成したといわれています。
イタリア
ルネッサンス期に王侯貴族の館で披露された貴族たちの踊ったダンスがバレエの原型だと考えられています。 絵画をはじめ、建築や音楽など多くの分野で業績を残している芸術家のレオナルド・ダ・ヴィンチが衣裳と装置を担当したバレエ作品「楽園」も上演されました。
フランス
イタリアのメディチ家のカトリーヌ・ド・メディシスというバレエ好きな娘が、フランス王室に嫁いだことをきっかけにバレエがフランスに持ち込まれました。 それからバレエは宮廷で盛んに踊られるようになり、わずか20年間で約800ものバレエ作品が上映されました。
その後、フランス国王になったルイ14世もバレエ好きだったことによって、より発展しました。 太陽王と呼ばれる彼ですが、劇の中で太陽の役を踊っていたことからそう呼ばれるようになったという説があります。 そしてルイ14世の舞踏教師だったピエール・ボーシャンによって5つの足のポジションが定められ、バレエがダンスとして体系づけられました。
宮廷では男性ダンサーが中心でしたが、劇場で上演されるようになると女性ダンサーが人気を博すようになり、フランス革命が起こるとロマンティック・バレエが誕生します。 しかし、ロマン主義の衰退と共にロマンティック・バレエも衰退され、バレエそのものが演じられるようになりました。
ロシア
フランスの宮廷バレエが伝わったロシアでは、ロマン主義が衰退されてもロマンティック・バレエを踊り続け、独自に進化してクラシック・バレエが誕生しました。 長かったチュチュが短くなり、32回のフェッテやグラン・パ・ド・ドゥなどが成立され、ダンスとマイムが分離して演じられるようになりました。 こうしてロシアで現代のバレエの構成が完成し、モダン・ダンスの要素を取り入れたモダン・バレエも誕生しました。
それからもドラマティック・バレエなどが誕生しました。 そしてバレエの影響が強く受けたフィギュアスケートや新体などがあり。 練習の一環としてバレエのレッスンを受けことも多くあります。